塗装してはいけない壁や屋根があるのをご存知ですか?
塗装やさんは塗装をしてなんぼですが、なんでも塗装していいというものではありません。
塗装してはいけない屋根や壁に、無知な塗装屋が塗装してしまうと、大変なことになります。
屋根であれば、塗装してまだ2、3年で葺き替えが必要になったり、外壁であれば、塗料がすぐ剥がれて、家の壁がぼろぼろになることも。
ここでは、塗装してはいけない屋根・外壁をご紹介します。
屋根編
①パミール屋根(ニチハ)
「パミール」は、1996年から2008年にニチハより製造されたスレート屋根材です。
ニチハは窯業系サイディングで知られる最大手の外壁メーカーです。
施工後10年前後で不具合が見つかることの多い屋根で、テレビでも報道されました。現在は販売されていません。(ニチハ パミールで検索すると、その被害状況がよくわかります。)
2008年以前に建てられた家であれば、要注意です。塗装しても2、3年で屋根材そのものが剥がれ、結局葺き替え工事が必要になりますので、屋根塗装をご検討の際は、屋根材が何かは必ず確認するようにしてください。(塗装のプロなら、見ればわかります。)
②日本瓦(和瓦)の屋根
日本瓦には、いぶし瓦・無釉瓦・陶器瓦等があります。昔ながらの日本家屋や寺社仏閣等によく使われています。
瓦は、陶器の食器をイメージしてください。何百年前の歴史的な茶碗がきれいなままであるように、基本的には瓦に塗装するメンテナンスは不要です。
ただ、衝撃による割れには注意が必要なのと、漆喰はメンテナンスが必要です。さらに、瓦の下に防水シートを施工している場合は、メンテナンスが必要になります。
ちなみに、洋瓦やセメント瓦、モニエル瓦は塗装が必要です。
さらに、セメント瓦とモニエル瓦は、下塗り材が異なるため、その見極めができない業者にあたると、塗装が数年で剥がれることもあります。
外壁編
①難付着サイディング
難付着サイディングとは、新築時にサイディングメーカーで何かしらのコーティングが施されているサイディングです。
光触媒、無機、フッ素など、汚れが付きにくいコーティングがされています。
これらの外壁は、汚れが付きにくい=塗料も接着しにくいため、知らずに通常の施工をすると、2、3年で塗膜がはがれてきます。
厳密に言うと、塗装が出来ないわけではありませんが、塗料の密着が良くないため、塗装するにあたって、それでも塗装できる下塗り材が必要です。(そもそも、塗装自体が必要ないケースが多いです。)
見極めるポイントは、
① 築10年経過しているが、チョーキング(壁を手でこすると白くなる現象)がない。
② 2001年以降に建てられ、壁につやがあり、比較的キレイ。
上記、特に①が当てはまる場合は、わかる業者に見てもらったほうがいいです。
②ジョリパッド外壁
ジョリパット外壁は、塗装してはいけないのではなく、塗装するときに、専用の塗料じゃないと失敗する、という意味です。
ジョリパットとは、写真の様にデザイン性と耐久性に優れた塗り壁で、アイカ工業株式会社から販売されている外壁材です。
長所は、「デザイン性」と紫外線や雨に強い「耐候性」です。
逆に短所は、約15〜20年ほどで色あせてしまう点、そして汚れやすい点です。
しかし、汚れは洗えば落ちます。そして、色あせについては、ジョリパッドフレッシュという専用の塗料がありますので、それで塗装することが必要です。
まとめ
資格と知識をもった塗装店に相談しましょう
ここでは、主だったものを記載しましたが、ほかにも気を付けなくてはいけない屋根、壁はたくさんあります。
この辺の知識のない塗装店に塗装を頼むと、あとあと後悔します。
とはいえ、お客様はもっと知らないことだらけかと思います。
まずは、資格を持った職人がいる店、施工実績が多い店に話を聞くことをお勧めします。
もちろん当店にも、お気軽にご相談ください(笑)